家計の節約をするのに効果を上げるためには貯金の目的を決めることです。固定費を削減する
ことは易しいことではありません。目標として大きなものは三つです。この三つを紹介し
具体的にかかる費用を明確にし、その目標に向かって節約の効果を上げましょう。
固定費を減らすための3大貯金目的。
固定費を減らすために抜本的に削るには貯金の目的をしっかり考えましょう。
3大貯金項目とは何かというと、俗に「人生の3大出費」と言われている三つの項目があります。
その三つとは住宅資金、教育資金、老後資金です。
この3項目はいずれも1000万円単位でのまとまった出費を伴います。
そして、これらの項目はある程度必要となる時期、金額がある程度予測が付きます。
例えば、住宅資金だったら何年かで頭金を貯めて後は30年前後ローンを毎月返済します。
教育費も子供が生まれてから、そのあと20年にわたって徐々にかかってきます。
そして最後に老後資金が待っています。
いずれも早い時期から計画を立ててじっくりと準備することが可能です。
固定費を減らすには、これらの3大貯金目的をはじめ、貯金する具体的目標をたてる
と節約の効果が出しやすいです。
住宅資金。
![新築の広いマイホーム](https://kakeisavings.com/wp-content/uploads/2021/04/myhome001-1.jpg)
マイホームの購入を夢見ているご家庭は多いと思います。
結婚してしばらくは賃貸住宅に住んで、子供の成長とともに賃貸住宅では手狭になりマイホーム
購入を思い立つ感じの流れは多いと思います。
マイホームを持つための住宅資金はどのくらい必要でしょうか。
注文住宅 | 建売住宅 | マンション | |
年齢 | 36.1歳 | 36.6歳 | 39.2歳 |
世帯年収 | 615.1万円 | 588.4万円 | 749.8万円 |
購入価格 | 3558.5万円 | 3367.3万円 | 3772.1万円 |
自己資金 | 420.7万円 | 490.1万円 | 753.4万円 |
上の表はフラット35の利用者の平均値です。
住宅資金として頭金を400万円以上用意し、3500万円ほどの住宅を購入しています。
ただ住宅購入には諸経費や関連費用もあり実際は4000万円近くなってしまう場合も
多いようです。
この平均的なパターンで総返済額は5000~6000万円です。
大卒の生涯収入が2億5000円くらいなので大きな買い物です。
購入時期は30代半ば過ぎが多いようです。
なので住宅購入のために貯金は例えば「35歳までに400万円貯める」というふうに
あなたも具体的に決めてさっそく始めましょう。
教育資金
![幼児を教育するお母さん](https://kakeisavings.com/wp-content/uploads/2021/04/kyouiku001.jpg)
よく子供を一人育てて一人前にするには、家一軒買うのと同じくらいの費用が
かかると言われます。
実際は大学に行かせる、同じ大学でも文系なのか理系か特に理系なら、本当に専門を
極めたいなら大学院も視野に入れる必要もあります。
また、地方に在住の方は自宅通学ではなく都会に出て一人生活しながら通学
も多くあります。その分は都会での生活費が加わります。
国公立 | 私立 | |
幼稚園 | 69万円 | 162万円 |
小学校 | 185万円 | 836万円 |
中学校 | 144万円 | 371万円 |
高校 | 155万円 | 294万円 |
大学 | 243万円 | 450万円 |
上の表は、幼稚園から大学まで平均的な子供の教育費に関する費用を国公立と私立にわけて
出されたものです。幼稚園から高校までは習い事、塾なども含んだ額です。
幼稚園から大学までのトータルはすべて国公立で800万円、すべて私立の場合2000万円
になります。
子供の教育費はケースによって幅があります。ご家庭で想定していた通りにいかない
場合もあります。
例えばすべて国公立を想定してても大学受験で国立は不合格で滑り止めの私立になったりします。
学費は理系の方が文系の方が私立の場合年間50万以上余計にかかります。
また、お子さんの望む進路に合ったような学部・学科が国公立大学にはない場合もあります。
ですから想定よりも幅を持たせた貯金が必要です。
貯金を始める時期は、子供ができる前から始め、子供ができたとき、成長する段階でその都度
見直します。
なお成績や自宅・別生活によっても変わってきますが、月5~6万円程度無利子の
奨学金融資制度もあります。
老後資金
![老後資金に大切な年金手帳](https://kakeisavings.com/wp-content/uploads/2021/04/chokin002.jpg)
老後資金で本当に必要な額はいくらくらいでしょうか。
かつてはサラリーマンであれば公的年金と企業の付加年金で十分老後の生活は
やっていけた時代もありました。
それに、加え今よりはるかに高金利で、退職金を10年銀行に預ければ2倍になりました。
しかし、今はもう公的年金はあまりあてにならず、金利も超低金利です。
年金の支給開始年齢も遠からず70歳を視野に入れて生活設計を組んだ方がよさそうな
感じもします。つまり現行の65歳よりも5年繰り延べされ、65歳で年金をもらい始めると
減額されるということも覚悟としては必要だと思っています。
なぜなら、世代間扶助の仕組みは少子高齢化で完全に崩れています。
さて、老後必要な生活費ですが生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」
のデータでは以下のようになっています。
最低日常生活費 月22万円(年間264万円)
ゆとりのある生活費 月36万円(年間432万円)
2020年あたりから政府は「人生100年時代」というフレイズをしきりに使っています。
老後資金を退職後の60歳から今より寿命が少し伸びたとして93歳まで33年間で
トータルすると
最低日常生活費 8.712万円
ゆとりのある生活費 14.256万円
になります。
大卒の男性をもってしても生涯のトータル収入は2億5000万円と言われます。
ですから、老後資金の貯金も今すぐ始める必要があります。
節約で固定費を見直す必要性。
![電卓を片手に家計節約を考える主婦。](https://kakeisavings.com/wp-content/uploads/2021/04/setuyakusyufu001.jpg)
如何でしょうか。他の記事でも何度も書いてきましたが生活して余った分を貯金にまわす
という思考法ではこれら3大貯金目的の必要金額は達成できないのではないですか。
これまで紹介してきた必要金額はあくまで平均的なもので実際は個々のご家庭のケースで
再検討しなければなりません。
そして、目標として設定した貯金金額を達成するため家計の収支に月々の貯金金額を
組み入れトータルの固定費割合が5割を超えないように無駄な固定費をすぐにでも
徹底して見直しましょう。
まとめ
今回は「家計の節約で固定費を減らす3大貯金目的。」というテーマでお送りしました。
今回は人生の3大貯金項目紹介しました。「人生の3大出費」と言われているこの3項目は、住宅資金、教育資金、老後資金で多額の出費を伴うので早期の計画的な対策が必要なことと、具体的出費の金額、目的を明確にすることで節約の実効性が、より上がるという話でした。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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